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3月3日(月)<耳の日オンライン講演会>

3月3日(月)<耳の日>難聴と認知症に関する研究の第一人者 米国ジョンズ ホプキンス大学 教授フランク・リン先生をお迎えし、オンライン講演会を開催しました。
 今回の講演会は、リン教授が昨年来日された際に、当メロウ倶楽部 副会長 マーチャンこと若宮正子との交流がきっかけで実現しました。
リン教授には米国 メリーランド州からオンラインでご参加いただきました。
また講演会は、協賛企業 株式会社日本コクレア ストーンさちこ様のスムーズで分かりやすい逐次通訳を介して行われ、
50名の皆様にご参加いただきました。

聴力と認知症の関係、聴こえの管理の重要性

 初めに リン教授から「Know Your Hearing Numbers(聴こえ の数値を知ろう」と題して、自身の聴こえ(聴力)の数値を知り、適切な対応をすることの大切さについてお話をいただきました。
 
 その中で、リン教授が協同開発された、手持ちのスマホで簡単に聴こえ(聴力)の測定ができる、無料アプリ「 Hearing Number 」のご紹介がありました。
続いて、事前に会員4名が同アプリを用いて行った測定結果の解説をいただきました。年齢や個人差によって聴こえ方は異なるため、自身の聴こえの状態を知り、その結果によっては、補聴器などのテクノロジーの力を借りる等、適切な対策を講じることが大切だと強調されました。
 
また、難聴を放置すると、
・脳への負荷が増し、記憶機能に負の影響を与える可能性がある
・脳への刺激が減少し、 脳が萎縮する可能性がある
・コミュニケーションが困難になり、社会的に孤立しやすくなる
といった3つの悪影響があり、難聴だから必ず認知症になるとは限らないが、認知症のリスクを高める可能性があるというお話でした。
 
 認知症のリスクが高い方を対象とした3年間の追跡調査では、補聴器などによって聴こえを改善することで、認知症の進行を48%も抑制できるという結果も紹介されました。
 
人工内耳についての情報提供
 
 講演会の後半では、協賛企業 株式会社日本コクレア 上中茂弘社長より、高度・重度の難聴の方のための「人工内耳」についての説明をいただきました。欧米諸国と比較して、日本では難聴で耳鼻科を受診する方や、補聴器、人工内耳などの対策を取る方の割合がかなり少ないという現状も伺いました。
 
参加者からの声

「非常に役立つ情報が詰まっていました」
「素晴らしい講演会でしたね。通訳の方のスムーズさにびっくりいたしました」
「難聴と認知症の関連がよ~く分かりました」等々 多くの参加者から好評コメントが寄せられました。
 
 今回の講演会を通して、高齢者にとって自身の聴こえを定期的に測定し、適切な対策を講じることが、認知症の予防や進行を穏やかにすることにつながるという貴重な学びを得ることができました。
リン教授、上中社長、そしてストーン様のおかげで、素晴らしい講演会となりました。

※ Hearing Number アプリは、アップルの App Store あるいは Google の Playストアで「Hearing Number」と検索入力してインストールできました。
H.記

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