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Zoom講習会「セイコちゃんのやさしく楽しい文学散歩」のご紹介

ー講師のセイコちゃんからご紹介いただきますー

「セイコちゃんのやさしく楽しい文学散歩」
                            セイコちゃん
『源氏物語』(9回)から始まった文学散歩は、もう4年目になります。
そもそも、ある幹事さんから文学講座をZOOMでやってもらえないか、という
お話があったのが、ちょうどコロナ禍の頃。閉塞的な日々のなかで考えました。
いかに生きるべきか、老いるって、何? そうだ、<文学>を通して皆さんと
一緒に考えられたらいいな、と思ったのです。
若い頃は、女たらしの光源氏に嫌悪感しか沸きませんでしたが、『源氏物語』
は単なるドンファンの小説ではない、恋をしながらも深い哀しみを伴った
<もののあはれ>の文学だと気づいたのも、年の功。共感していただいたら幸
いです。
造詣の深い『枕草子』も捨てがたい。もともと紫式部の『源氏物語』は清少納
言の『枕草子』をライバル視して、摂政関白の藤原道長が書かせたもの。道長
は娘の彰子のサロンを魅力的なものにして天皇の気を惹かせるためだったので
す。こんな歴史が物語の背景にあるなんて、オドロキ・モモノキですね。でも
それを知ると、物語が俄然おもしろくなるから不思議。
皆さんからリクエスト頂いた『金子みすゞ』では、いつもは寡黙なK氏から「
涙でメガネがくもってしまった」と感想を聞かされたのが嬉しかった。
『樋口一葉』には、熱いメッセージが寄せられて感涙し、同感の思い。
『ヘミングウェイ』の「老人と海」で<老いとは何か>深く考えさせられまし
た。
没後間もない『石牟礼道子』では、水俣病の悲惨さと政府の対応の遅さに、皆
さんと一緒に激怒しましたね。
『茨木のり子』の「さくら」の詩はおおいに皆さんの心を触発したようで、
花見をしながら詩を口ずさんでいたというコメントが寄せられ、まさに共感。
只今続行中の『森鴎外』や『関野吉晴のグレートジャーニー・パートⅡ』も、
乞うご期待というところ。
……かくして笑いあり、涙ありの文学散歩。こんな考えもあるのかと発見する
こともしばしば。まさに、生き方、老い方も、本の数だけあるということでし
ょう。でも気楽に行きましょう。「やさしく楽しい文学散歩」ですから。以上

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